なまける 長阿含経 十上経より
平成25年3月21日 阿山恭久 記す
お釈迦様の教団では皆一緒に修行に励んでいたのでしょうか。長阿含経 十上経に修行を怠ける人達の姿が伝えられています。どのように怠けたのでしょう。
八種類の怠け方があります。
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(タイトル以外の太字の部分は 国訳一切経印度撰述の部阿含の部 大東出版社 から引用しています)
八懈怠法
何んが謂ゆる八懈怠なるや。
八種類の怠け方とはどんなものでしょうか。
食べ物が無かったら
比丘、乞食の食を得ずして是念を作す。
「我れ今日下村し乞食して得ず。身体疲れ極まりて坐禅経行に堪任する能はず。
今宜しく當に臥息すべし」と。
懈怠比丘は即便ち臥息して、肯て精勤して未得の得、未獲の獲、未證の證を欲する能はず。 是を初懈怠と為す。修行者は托鉢にでで食べ物をもらいにでかけましたが、貰うことが出来ませんでした。そこで次ぎのように思いました。
「私は今日、村に下りて乞食しましたが何も貰えなかった。身体が疲れ果てて座禅や経行(集中して早足で歩く修行)するのはがまんが出来そうにない。今これから一眠りすることにしよう。」
懈怠比丘(なまけものの修行者)はすぐによこになって寝てしまい、あえて努力して、まだ得ていない智慧を得ようと思わず、また獲得していない力を獲得しようと思わず、まだ到達していない静かな心を作ろうと欲することが出来ませんでした。
これを最初の怠けた修行者とするのです。食べ過ぎたら
懈怠比丘食を得て既に足り復是念を作す。
「我、朝に村に入り乞食して食の過食を得身体沈重にして
坐禅経行に堪任する能はず。今宜しく寝息すべし」と。
懈怠比丘は即便ち寝息して、精勤して未得を得んと欲し、未獲を獲んと欲し、未證の證を欲する能はず。懈怠比丘が托鉢でたくさん食べ物を貰って充分食べたらこんな風に思います。
「私は今日村に行って托鉢でたくさん貰って食べ過ぎて身体が重くなってしまった。座禅や経行するのにはがまんが出来ない。今これから一眠りしよう」と。 懈怠比丘はすぐによこになって寝てしまい、努力して、まだ得ていない智慧を得ようと思わず、また獲得していない力を獲得しようと思わず、まだ到達していないな心を作ろうと欲することが出来ませんでした。すこし仕事をしただけなのに
懈怠比丘若し少く事を執れば是念を作す。
「我れ、今日執事して身体疲れ極まり坐禅経行に堪任する能はず。
今、宜しく寝息すべし」と。 懈怠比丘は即便ち寝息す。懈怠比丘がもし少しばかり仕事をするとこの様に思います
「私は今日仕事して身体が疲れ果ててしまった。座禅や経行するのがまんが出来ない。今これから一眠りしよう」と。 懈怠比丘はすぐに横になって寝てしまいました。明日仕事があるから
懈怠比丘、設し執事を欲せば、即ち是念を作す。 「明に當に執事して必ず疲極有るべし。
今は坐禅経行するを得ず。當に予め寝息すべし」と。 懈怠比丘は即便ち寝息す。懈怠比丘は仕事の予定があるとこの様に思います
「明日は仕事があるから身体が疲れ果ててしまいそうだ。だから今は座禅や経行しないほうが良い。今あらかじめよく寝ておこう」と。 懈怠比丘はすぐに寝てしまいました。出かけてきたから
懈怠比丘は設し少く行来せば、便ち是念を作す。
「我れ朝に行来するに身体疲極し、坐禅経行に堪任する能はず。
我今宜しく當に臥息すべし」と。 懈怠比丘は即便ち臥息す。懈怠比丘は少しばかり出かけて来るとこの様に思います
「私は朝から出かけてきて身体が疲れ果ててしまって座禅や経行にはがまんができない。私は今は寝ていよう」と。 懈怠比丘はすぐに寝てしまいました。あした朝行くところがあるから
懈怠比丘は設し少行を欲せば便ち是念を作す。
「明に當に行きて必ず疲極有るべし。 今は坐禅経行するを得ず。
當に予め寝息すべし」と。 懈怠比丘は即ち寝息を尋ねん。
精勤して未得を得んと欲し、未獲を獲んと欲し、未證の證を欲する能はず。 是れを六懈怠比丘と為す。懈怠比丘がもし少し行くところがあるとこの様に思います
「あしたの朝行くところがあるので疲れ果ててしまうだろう。今は座禅や経行するときではない。今はあらかじめ寝ておこう」と。 懈怠比丘はすぐに寝息をたててしまいました。努力して、まだ得ていない智慧を得ようと思わず、また獲得していない力を獲得しようと思わず、まだ到達していないな心を作ろうと欲することが出来ません。これが六番目の 懈怠比丘です。少し身体の具合が悪いので
設へ少患に遇ふも便ち是念を作す。「我れ重病を得て困篤羸痩して、坐禅経行に堪任する能はず。當に寝息を須ふべし」と。 懈怠比丘は即ち寝息を尋ねん。 精勤して未得を得んと欲し、未獲を獲んと欲し、未證の證を欲する能はず。
もし少し身体の具合が悪いとこの様に思います
「私は重い病気にかかって困り果て食べられなくて痩せてしまった。座禅や経行するのには堪えられない。今は寝ているようにしよう。」と。 懈怠比丘はすぐに寝息をたててしまいました。努力して、まだ得ていない智慧を得ようと思わず、また獲得していない力を獲得しようと思わず、まだ到達していないな心を作ろうと欲することが出来ません。病気が治ったばかりだから
懈怠比丘、患ふ所巳りて差え、復是念を作す。
「我れ病みて未だ久しからずして身体羸痩し、坐禅経行に堪任する能はず。宜しく自ら寝息すべし」と。 懈怠比丘は即ち寝息を尋ねん。
精勤して未得を得んと欲し、未獲を獲んと欲し、未證の證を欲する能はず。懈怠比丘は病気が治っているのにこの様に思います。
「私は病気であってからまだあまり経っていないので身体が弱って痩せてしまい、座禅や経行することには堪えられません。今はまだ寝ていることにしよう。」と。 懈怠比丘はすぐに寝息をたててしまいました。努力して、まだ得ていない智慧を得ようと思わず、また獲得していない力を獲得しようと思わず、まだ到達していないな心を作ろうと欲することが出来ません。
うまく理由が見つかりますね。懈怠とはいつでもこのようなものなんでしょう。
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