精進比丘  ひの出版室 

 

精進比丘  長阿含経 十上経より

  平成25年3月22日  阿山恭久 記す

 お釈迦様の教団では皆一緒に修行に励んでいたのでしょうか。
精進が身についた修行者の心構えはこんなに違っているのですね。精進する比丘はどのようにしていたのでしょう。

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(タイトル以外の太字の部分は 国訳一切経印度撰述の部阿含の部 大東出版社 から引用しています)

八精進法

食べ物がなかったら

精進比丘、乞食の食を得ずして還りて即ち是念を作す。
「我れ身体軽く便ち睡眠すること少なし。 宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるべし」と。
是に於て比丘即便ち精進す。是れを初精進比丘と為す。

精進比丘は、乞食の托鉢で食事を得られなかったら、還ってこの様に思いました。
「私は今日は身体が軽いので睡眠する時間は少ないだろう。宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證となるようにしよう」と。 このように修行者は精進します。これを初精進比丘と為します。

お腹がいっぱいなら

乞食は足るを得て便ち是念を作す。「我今、村に入り乞食して飽満し気力充実す」と。 宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、 未證の證なるべし」と。
是に於て比丘即便ち精進を尋ぬ。

乞食をして充分な食事を得てすなわち是のようにおもいました。「私は今、村に入り乞食をしてお腹が一杯になって気力が充実しています」と。
宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證となるようにしよう」と。 このように修行者は精進を実践します 。

仕事があるときは

精進比丘若し執事有れば是の念を作す。 「我れ、向に執事して我が行道を廃す」と。
今宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるべし」と。
是に於て比丘即便ち精進を尋ぬ。

精進比丘はもし仕事があるときにはこの様に思います。 「私は、これから集中して仕事をするので充分の修行をすることができないだろう」と。
今よく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證とんsろう」と。
このように修行者は精進を実践します。

あした仕事の予定があったら

精進比丘設し執事せんと欲せば、便ち是念を作す。「明に當に執事すべくして我れ行道を廃す」と。
今宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるべし」と。
是に於て比丘即便ち精進を尋ぬ。

精進比丘は仕事の予定があるときには、このように思います。
「明日の朝は仕事をするので修行が出来ないだろう」と。
今よく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるようにしよう」と。
このように修行者は精進を実践します。

でかける予定があったら

精進比丘は設し行来あれば、便ち是念を作す。 「我れ朝に行来して我が行道を廃す」と。
今宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるべし」と。
是に於て比丘即便ち精進を尋ぬ。

精進比丘はでかける予定があれば、このように思います。「私はあした朝でかけるので私の修行ができません」と。
今よく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるようにしよう」と。 このように修行者は精進を実践します。

でかけたいときには

精進比丘は設し行来を欲せば便ち是念を作す。
「我れ、明に行じて我が行道を廃すべし」と。
今宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるべし」と。
是に於て比丘即便ち精進す。

精進比丘はもしでかけたときにはこの様に思います。
「わたしは、あした朝、行ってしますので私の修行ができません」と。
今よく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、 未證の證となるようにしよう」と。 この様な時に修行者はすぐ精進します。

病気になったら

精進比丘は設し患に遇ふ時、便ち是念を作す。「我れ重病を得て或は能く命終す。」と。
今宜しく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證なるべし」と。
是に於て比丘即便ち精進す。

精進比丘はもし病気になった時、この様に思います。「私は病気が重くなって命が終るかも知れない。」と。 今よく精進して坐禅経行し未得の得、未獲の獲、未證の證となるようにしよう」と。
この様な時に修行者はすぐ精進します。

病気が治ったら

精進比丘は患ひ、小差を得て、復、是念を作す。「我れ病みて初め差く、或いは更に増動して 我が行道を廃す。」と。 是に於て比丘、即便ち精進して坐禅経行す。
未得の得、未獲の獲、 未證の證なるべし。 是に於て比丘即便ち精進し、坐禪經行す。
是れを八と為す。

精進比丘は病気が少し治ってきたら、また、この様に思います。「私は病んで初め少し良くなったので、或いは更に悪くなって自分の修行が出来ないかも知れない。」と。 この時には修行者は、すぐに精進して坐禅経行します。
未得の得、未獲の獲、 未證の證となるようにしようと。このように修行者hすぐに精進し、坐禪經行します。
是れを八番目の精進比丘とします。

 

精進が身についた修行者はこのように修行の実践をなすのです。

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