仏陀の智慧と自然の神力
平成27年2月5日 阿山恭久 記す(改訂D)
仏陀の智慧を俯瞰する
仏陀の智慧はひと言でいうと、「脳と心の成り立ち、仕組み」です。すなわち脳と心はどの様に動いているかを知ることです。
ここではこの智慧について全体を俯瞰できるように箇条書きにしておきましょう。
それぞれの項目の後ろに「仏陀に学ぶ脳と心」に掲載されている場所を記してあります。① 六處。
眼・耳・鼻・舌・身・意、
色・声・香・味・觸・法、
眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識(お釈迦様の智慧を求めて 第二章第一節)
② 色と五蘊。
色・受・想・行・識。
(お釈迦様の智慧を求めて 第二章第三節)
(般若心経 第二章)
③ 三事和合。
眼と色と眼識の觸。
(聖者への梯 第七章)
④ 色に三種あり。
色、色陰、色受陰。
(お釈迦様の智慧を求めて 第二章第二節)
⑤ 色(五蘊)は、無常・苦・空・非我なり。
(お釈迦様の智慧を求めて 第二章第四、五節)
(般若心経 第五章)
⑥ 色(五蘊)の、集・滅・味・患・離。
(無常の盛火を断じ盡くす 第四章)
⑦ 四諦の法(苦・集・滅・道)。
(お釈迦様の智慧を求めて 第三章第三節)
(掉慢無明を捨離す 第一章第六節)
⑧ 縁起の法(十二因縁)。
無明・行・識・名色・六入・觸・受・愛・
取・有・生・老病死憂悲悩苦(お釈迦様の智慧を求めて 第三章第二節)
(掉慢無明を捨離す 第一章第五節)⑨ 三界。
意界、法界、無明界 。
(聖者への梯 第十一章)
(般若心経 第一章)⑩ 輪廻転生と三世の成り立ち。
有結と愛(タンハー)、掉慢無明。
欲の有漏、有の有漏、無明の有漏。(お釈迦様の智慧を求めて 第四章第二節)
(掉慢無明を捨離す 第一章第一節)たくさんあって気後れしそうですが、全て関連がある、ひとつの智慧の集積として捉えることが出来るようになりたいものです。
自然の神力(じねんんのじんりき)
仏陀が説かれる一番大切な智慧の働きは、潜在意識が備えている進歩向上する力、いわゆる「自然の神力(じねんのじんりき)」を使うことです。 「自然の神力」を使って寂静を求めれば、寂静の心が完成してゆきます。
(自然の神力(じねんんのじんりき)については、「聖者への梯 第五章」で解説しています。)
「自然の神力(じねんんのじんりき)」が働くためには、
① 明確な目標を持つこと、
② 目標達成に必要な情報が脳に蓄積されていること、
のふたつが必要です。
解脱の目標は現在の心を善い状態に変え、苦しみや悩みをなくすことです。
どの心を変えなければならないか。これを明解に分かっていなくてはなりませんこの善くない心を滅することを目標として、自然の神力(じねんんのじんりき)を動かします。 このときに必要な脳へ蓄積すべき情報が「仏陀の智慧」です。自然の神力はどの様に動かすのか。
悪い心癖を認識したときには、この心が絶対に動いてはならないと強く押さえこもうとしがちです。押さえ込もうと思っても心が反発してうまくゆかないのです。このときに、心と脳の奥深くに向けて、静かにこの心がなくなるように伝えておくのです。人間の潜在意識が生まれながらに備えている進歩向上する力が働いて時が経つとひとりでに解決します。
仏陀が説かれた心を変える最勝の智慧は「自然の神力(じねんんのじんりき)」を使うことです。
密教の修行も瞑想も表現は違っていても、同じ「自然の神力」を使っています。
まとめ
いつも私達が取り組んでいる悪い心癖を直すことが解脱に向かう作業です。この実践をうまく為すにはこのページにまとめられている仏陀の智慧を集積し、「自然の神力(じねんんのじんりき)」を動かします。
仏陀の智慧と自然の神力 終わり
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